ローズマリーカンファー精油の効果効能とは|レモンと混ぜて認知症予防!?禁忌は?

  • 2020年3月26日
  • 2021年6月9日
  • ラ行

ローズマリーには、栽培された地域によって香りや成分の異なる3種類のケモタイプ種、ローズマリーシネオール、ローズマリーカンファー、ローズマリーベルベノンがあります。

 

そのうちローズマリーカンファーは、ケトン類のカンファーと言う成分を多く含有している精油です。

 

ローズマリーカンファー精油の成分分析

 

ケモタイプ精油とは 同じ種類の植物でも自然環境の違うところで育つた精油を成分分析してみると、その土地の自然環境に適合し、異なる結果が検出されます。植物の種類ではなく、この成分の結果によって種類分けをした精油をケモタイプ精油(化学種)と呼びます。
出典:健草医学舎

 

 

ローズマリーカンファーの主な薬効成分は

 

  • うっ血うっ滞
  • 大脳活性
  • 免疫促進
  • 昆虫忌避

 

脳内の血行を良くすることから、大脳活性、認知症予防にも効果があると言われています。

 

禁忌は、信頼できる天然の精油であれば特にありません。

 

一般に雑貨屋さんで販売されているアロマオイルには、天然精油ではなく、合成香料が使われていることが多いので、「精油」や「エッセンシャルオイル」と表記のあるもの、農薬検査結果やロット番号などの成分分析表が付いている精油であれば更に信頼ができます。

 

メディカルアロマテラピーで使用できる精油の選び方についてはこちらの記事もどうぞ。

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精油

ローズマリーカンファー精油(アロマ)の効果効能とは?

ローズマリーカンファー精油(アロマ)の効果効能とは?

植物の特徴

 

ローズマリーは多年性の常緑低木で、草丈は80~180cmほどになります。地中海地方の原産ですが、とても強い植物で、世界中で栽培されています。ハーブの中でも芳香の強い種類で、スッキリとした爽快な香りのハーブです。

 

精油名ローズマリーカンファー
学名Rosemarinus officinalis CT1(Camphora)
科名シソ科
蒸留部位花と茎葉
主な産地フランス、スペイン
抽出方法水蒸気蒸留法

 

ローズマリーカンファー精油の効果効能

精油の効果効能

 

薬効成分の含有量

50% モノテルペン炭化水素25% α-ピネン
・うっ血うっ滞
・強壮
・大脳活性
10% カンフェン
25% 酸化物25% 1.8シネオール
・免疫刺激
・免疫促進
・鎮咳
・去痰
・抗菌
・抗炎症
15% ケトン13% カンファー
・筋肉弛緩
・殺虫
・昆虫忌避

 

成分まとめ

  • α-ピネンのうっ血うっ滞作用で、むくみや冷え性、脳血流増大から認知症予防や抗うつの効果が期待できる。
  • 1.8シネオールは免疫促進作用、咳を鎮める鎮咳作用などがあり、風邪やインフルエンザに効果的。
  • カンファー=樟脳(しょうのう)の香り
  • カンファーには昆虫忌避があり、タンスの虫よけに使われる

 

天然精油に含まれる薬効成分はその年の天候等で変動するため、上記の含有量は目安です。 詳しい含有量は、精油に添付されている成分分析表でご確認ください。 PRANAROMなどのメディカルグレード精油には、厚生省指定機関による成分分析表が添付されているので購入した精油の含有成分が確認できます。

 

レモンと混ぜると認知症予防に効果!?

レモンと混ぜると認知症予防に効果!?

鳥取大学の研究

 

「ローズマリーカンファー」とレモンのブレンド(朝用)と、ラベンダーアングスティフォリア」と「スイートオレンジ」のブレンド(夜用)について、芳香浴で認知症の方に対して予防・改善があるという事が、鳥取大学医学部教授の浦上克哉教授の研究※により認められたそうです。

 

 

おすすめの配合

 

浦上先生の研究では昼用のアロマは「ローズマリーカンファー:レモン=2:1」、夜用のアロマは「真正ラベンダー(*1):スイートオレンジ=2:1」が最も効果的な結果となったためこの配合がおすすめです。

アロマは数滴でもとても強い効果があるため、ローズマリーカンファー4滴、レモン2滴程度で試し、香りの感じ方によって増減させてください。ただ量を変えた時も配合の割合はそのままで作るようにしてください。

参照:Felice

*1 真正ラベンダー = ラベンダーアングスティフォリア

 

おすすめの認知症ブレンド商品

 

「自分で配合するのが面倒くさい!」「材料を揃えるのが大変!」

と言う方にはすでにこの研究をもとにブレンドされた商品がありましたので、ご紹介しますね。

 

▽リ・ブレイン

鳥取大学医学部浦上克哉教授の研究に基づいて開発された精油。昼用と夜用の2つセットで「リ・ブレイン」という商品名で販売されています。

 

昼用はローズマリーカンファーとレモン、夜用は真正ラベンダーとスイートオレンジ。昼用は集中力を高め、記憶力を強化する刺激的な作用があり、日中の生活をすっきりと健康に過ごすための作用があります。

 

夜用は、心や身体への鎮静作用があり、リラックスして夜ぐっすりと眠れるようになる作用があります。

 

▽生活の木

生活の木 ブレンドエッセンシャルオイル 昼、夜 10ml 各1個セット - 生活の木 [ローズマリー][レモン]

同じく、この研究に基づいてアロマ専門店の生活の木から販売されている商品です。

 

次ページでは、芳香浴の作用ではなく、ローズマリーカンファー精油に含まれる薬効成分を取り入れるメディカルアロマレシピをご紹介します。

 

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ローズマリーカンファーの脳内血流を良くする作用を使ったブレンドレシピ。

 

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香水の作り方

 

ローズマリーは香りも良く、香水のブレンドに入れられることもある精油です。精油を使った香水の作り方は簡単なので、是非お試しください。

 

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その他、ローズマリーカンファーはペストが流行った時代に、感染を防ぐために使われた精油でもあります。

詳しくはこちらの記事で紹介しています。

 

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メディカルグレードのローズマリーカンファー精油

 

この記事で説明した薬効は、香りだけを再現した合成のアロマオイルには含まれていません。

 

薬効成分は100%天然の精油(エッセンシャルオイル)に含まれていて、身体に塗る以上は農薬や防腐剤などが含まれない、メディカルグレードの精油を使う必要があります。

 

▽メディカルグレードのローズマリーカンファー精油

 

おすすめは、日本でも厚生省指定の機関で成分分析をしている、上記で紹介したPRANAROM社の精油ですが、メディカルアロマテラピーのレシピに使える精油の選び方については、こちらの記事もどうぞ。

 

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Susan@アロマスペシャリスト
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