ワイルドキャロット精油は、キャロットシードオイルとも呼ばれ、強壮作用やうっ血うっ滞効果などから、メディカルアロマテラピーでは抗うつや認知症予防のレシピに使われます。
メディカルアロマテラピーで使用できる精油の選び方についてはこちらの記事もどうぞ。
また、精油ではありませんが、ワイルドキャロットの根をオイルに浸して作られる浸出油の「キャロットオイル」には、日焼け止め効果があるとも言われ、しわ予防、老化防止などの美容に使われることもあります。
この記事では、
- ワイルドキャロット精油の効果効能や詳しい成分分析
- ワイルドキャロット精油を使ったおすすめブレンドレシピ
- 抗うつ・認知症予防レシピ
- キャロットオイルを使った日焼け止めの作り方
などを紹介します。
それでは早速詳しく見ていきましょう。
ワイルドキャロット精油の効果効能とは?
植物の特徴
ワイルドキャロットは、ニンジンの原種となる2年草の種類で、レースの様な白い小さな花を咲かせ、草丈は1.5mくらいまで成長します。日本で人参として想像される野菜とは違い、根が細い種類です。精油は根ではなく種子から採ります。
精油名 | ワイルドキャロット、キャロットシード |
学名 | Daucus carota |
科名 | セリ科 |
蒸留部位 | 種子 |
主な産地 | フランス、チェチェン、インド |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
ワイルドキャロット精油の効果効能
薬効成分の含有量
45% セスキテルペンアルコール | 45% キャトロール(カトロール) ・肝機能促進 ・腎機能促進 ・肝細胞再生 |
25% モノテルペン炭化水素 | 10% α-ピネン ・強壮(強) ・うっ血うっ滞 →冷え性・むくみ、脳血流増大 |
20% セスキテルペン炭化水素 | 10% β-カリオフィレン ・健胃 |
成分まとめ
- キャトロール(カトロール)
肝臓や腎臓の働きを強化する。
肝臓の細胞を再生する。 - αピネン
強い強壮作用、疲労回復効果がある。
また、血液の循環を促進する作用もあり、冷え性むくみに効果があり、美容のレシピにも使われる。
脳内血流の増大効果から、大脳活動活性化に有効。 - βカリオフィレン
胃酸を抑えて胃粘膜損傷を抑制し、胃を保護する物質を分泌して粘膜を保護します。
ワイルドキャロット精油を使ったアロマブレンドレシピ
精油はとても分子量が小さく、経皮吸収で皮膚から血管を通り、身体の中に成分が取り込まれます。
この精油の特徴を活かしたメディカルアロマテラピーのレシピを紹介します。
抗うつ・認知症予防ブレンドレシピ
ワイルドキャロットの強壮作用や大脳活動活性化の作用と、同様の効果のあるローズマリーカンファーなどの精油をブレンドした相乗効果のあるレシピです。
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キャロットオイルを使った日焼け止めの作り方
キャロットオイルとは?
キャロットオイルとは、精油ではなく、ニンジンを細かく切ったものを、3週間ほどオイルに浸して作られます。
市販されているものがありますので、自宅で浸出液を作るよりも簡単に手に入れることができます。
▽PRANAROM
▽フロリハナ
キャロットオイルのSPFはどれくらい?
一部の植物油脂は、市販の日焼け止めに引けを取らない効果があると言われ、キャロットオイルはSPF 7.25ほどの効果があると言われています。
SPFは日焼け止めの効果の長さを表しています。SPFが10以下のものでも、こまめに利用したり短時間の外出の場合には十分に効果があります。
キャロットオイルを使った日焼け止めの作り方
その1:そのまま使う方法
- キャロットオイルをそのまま使う
作り方も何もありません。一番簡単なのは、キャロットオイルをそのまま使う事。
その2:精油と混ぜて使う
- キャロットシードオイル 10ml
- 精油 4滴
→ 鎮静作用:ラベンダーアングスティフォリア
虫除け効果:ユーカリレモン
日焼けした肌に、鎮静作用や抗炎症作用をもつラベンダーアングスティフォリアや、夏に合わせて使うことの多い、虫除け効果のあるユーカリレモンをキャロットシートオイルと混ぜて使うのもおすすめです。
メディカルグレードのワイルドキャロット精油
この記事で説明した薬効は、香りだけを再現した合成のアロマオイルには含まれていません。
薬効成分は100%天然の精油(エッセンシャルオイル)に含まれていて、身体に塗る以上は農薬や防腐剤などが含まれない、メディカルグレードの精油を使う必要があります。
▽メディカルグレードのワイルドキャロット精油
おすすめは、日本でも厚生省指定の機関で成分分析をしている、上記で紹介したPRANAROM社の精油ですが、メディカルアロマテラピーのレシピに使える精油の選び方については、こちらの記事もどうぞ。
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