カモマイルジャーマン精油の芳香成分の効果効能として有名なのは何といっても抗アレルギー作用。
また、抗炎症作用も含まれており、メディカルアロマテラピーのレシピでは、アレルギー、喘息、花粉症などのレシピにも使われます。
成分に含まれるカマズレン(アズレン)は、炎症止めとして、うがい薬や胃薬など、さまざまな医薬品にも使われています。
もちろんこれは合成のアロマオイルではなく、PRANAROM社などの天然精油に含まれる薬効成分です。
▽カモマイルジャーマン精油
カモマイルジャーマンの基本情報
濃厚な甘い香り。カモミールジャーマン、ジャーマンカモミール(カモマイル)とも呼ばれます。
名前のchamomileは”小さなりんご”を意味し、ハーブティーでは甘い香りがしますが、精油はグリーン調の濃い香りで、好き嫌いの分かれる香りがします。
精油に含まれる抗炎症作用の”アズレン”という物質がきれいな青色で、化粧品や香水などにも広く使われます。
精油名 | カモマイルジャーマン、ジャーマンカモマイル、 ブルーカモミール |
学名 | Matricaria recutita |
科名 | キク科 |
蒸留部位 | 花 |
主な産地 | エジプト、スロベニア、フランス、ユーゴスラビア、ハンガリー |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
植物の特徴
一年草の植物で、かわいらしい花がつきます。草丈は30cm位になります。カモミールローマンととても似ていますが、違う種類です。
アレルギーに効果!?カモマイルジャーマンの効果効能と薬効成分
主要成分(類) | 主要成分 | 作用 | ||
50% | 酸化物 | 40% | ビザボロールオキサイドA | 抗炎症 |
5% | ビザボロールオキサイドB | |||
5% | ビサボレンオキサイド | |||
30% | エステル | 10% | 酢酸ゲラニル | 細胞、自律神経 |
10% | 酢酸ベンジル | |||
10% | 安息香酸ベンジル | 抗痙攣 | ||
5% | セスキテルペン炭化水素 | 5% | カマズレン(アズレン) | 皮膚形成、抗ヒスタミン、 抗炎症・抗アレルギー |
5% | セスキテルペンアルコール | 5% | α – ビザボロール | 抗炎症 |
※天然精油の芳香成分はその年の天候などの状況で含有量などが変動します。上記はおおよその目安です。
- 抗アレルギーとして、アレルギーの免疫調整などに使われる。
- 炎症止めとして、スキンケアローションや、胃腸薬にも使われる。
▽カモマイルジャーマンウォーター
注意が必要な事
ケトンが含まれる
ケトンが含まれていたら精油の原液ではなく、クラフトにした場合10%以下に希釈することが目安です。
成分分析表のついたPRANAROMなどの精油であれば、ケトン含有量が確認ができる。
天然の精油は気候などにより成分が多少変わるため、ケトンが含まれないこともあります。
カモマイルジャーマンとカモマイルローマンの違い
同じカモミールに、ケモタイプ種の異なるカモマイルローマン精油もありますが、成分は全く異なります。
カモマイルジャーマン | カモマイルローマン | |
ハーブティー | 〇 | △苦みがある |
植物の大きさ | 小ぶり | 比較的大型で生命力がある |
精油の主な薬効成分 | 抗アレルギー、抗炎症 | 主に鎮静 |
精油抽出部位 | 花のみ | 花、葉 |
香りの特徴 | 甘さと干草が混ざったような香り | 甘くリンゴの様なフルーティーな香り |
価格 | 10ml 10,000円前後 | 10ml 10,000円前後 |
ケモタイプ精油とは 同じ種類の植物でも自然環境の違うところで育つた精油を成分分析してみると、その土地の自然環境に適合し、異なる結果が検出されます。植物の種類ではなく、この成分の結果によって種類分けをした精油をケモタイプ精油(化学種)と呼びます。
出典:健草医学舎
メディカルグレードのカモマイルジャーマン精油
薬効成分は、香りだけを再現した合成のアロマオイルには含まれていません。
香りだけを楽しむ場合は、より安価に香りを楽しめる合成のアロマオイルも良いですが、薬効成分を求める場合や天然精油の香りを楽しみたい方は「精油」や「エッセンシャルオイル」と表記された天然100%のエッセンスを購入しましょう。
▽カモマイルジャーマン精油
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