ベルガモットは紅茶のアールグレイの香りづけとしても使われている、柑橘の香りを好む方におすすめの精油。
果実には苦みがあり、食用には向いていませんが、柑橘系のフレッシュな香りとフローラル系の香りが合わさった上品な香りが特徴で、香水や香料の原料としても好まれています。
柑橘系の精油には「光毒性」と言う、紫外線に当たるとシミの原因になる特徴がありますが、ベルガモット精油に含まれるベルガプテンは、精油の中でも最も光毒性の強い成分と言われ、日中の使用には特に注意が必要な精油です。
レモンやベルガモットなど、柑橘系の精油に含まれる「フロクマリン」という成分。「柑橘系の精油には光毒性があり使用には注意が必要」こんな言葉を聞いたことはありませんか?そもそも光毒性(ひかりどくせい)ってどんなものでしょ[…]
この記事で紹介するのは、以下について。
- ベルガモットとは?植物の特徴
- ベルガモット精油の効果効能や詳しい成分分析
- ベルガモットの光毒性とは?ベルガプテンフリーがある?
- ベルガモット精油を使ったおすすめのブレンドレシピ
それでは早速詳しく見ていきましょう。
ベルガモット精油(アロマ)の植物の特徴や効果効能とは?
植物の特徴
ベルガモットはイタリア南部で生産されているミカン科の果実で、樹高は5m程になり、白い花を咲かせます。実はレモンと同じくらい大きく、ゆずのように表面が少しでこぼこしています。黄緑色から黄色に変化していきます。
精油名 | ベルガモット |
学名 | Citrus aurantium ssp. bergamia |
科名 | ミカン科 |
蒸留部位 | 果皮 |
主な産地 | イタリア、コートジボワール |
抽出方法 | 冷式圧搾法、水蒸気蒸留法 |
ベルガモット精油の効果効能
薬効成分の含有量
35% モノテルペン炭化水素 | 30% d-リモネン ・鎮静 |
35% エステル | 30% 酢酸リナリル ・鎮痛 ・鎮静 |
30% モノテルペンアルコール | 30% リナロール ・鎮静 |
ラクトン | 0.01%~ フロクマリン(ベルガプテン) |
成分まとめ
- 主に鎮痛・鎮静作用
- 鎮痛鎮静作用では、他に成分含有量の多い精油があるので、メディカルアロマテラピーではあまり使用されない。
- 香りによる心理的効果がある精油。リラックス効果があります。
- フロクマリン類の中でもベルガプテンは光毒性(*1)が強く、ベルガモットはアロマテラピーで使われる精油の中で最も光毒性の強い精油のひとつ。
光毒性とは
投与後、光に当たった場合に、投与物質が反応して皮膚に影響が現れるものをいう。投与物質自体による急性的影響と、感作性によるものがある。参照:wikipedia
ベルガモットの光毒性とベルガプテンフリー精油
光毒性とは、主に柑橘系の精油に入っている「フロクマリン」という成分の特性で、「紫外線に当たるとシミの原因になる」こと。
ベルガモットに含まれるフロクマリン類のベルガプテンは、フロクマリン類の中でも最も光毒性の強い成分で、低濃度でも紫外線に当たると炎症やかぶれからシミの原因になります。
柑橘系の精油を肌へ使用する際は、紫外線や日光を5~6時間は避けましょう。日中に使用する場合は、服の中に塗るなど、直射日光に当たらないように注意しましょう。夜間に使用する場合は問題ありません。
レモンやベルガモットなど、柑橘系の精油に含まれる「フロクマリン」という成分。「柑橘系の精油には光毒性があり使用には注意が必要」こんな言葉を聞いたことはありませんか?そもそも光毒性(ひかりどくせい)ってどんなものでしょ[…]
ベルガプテンフリーのベルガモット精油
ベルガモット精油から光毒性のあるフロクマリン類のベルガプテンと言う成分を抜いた「ベルガモットFCF(フロクマリンフリー)」「ベルガプテンフリー」のベルガモット精油も売っています。
▽ベルガプテンフリーのベルガモット精油
ベルガモット精油を使ったおすすめブレンドレシピ
ベルガモット精油は薬効を活かしたメディカルアロマテラピーではなく、柑橘系のフレッシュな香りによるリラックス効果を使ったレシピに使うのがおすすめです。
日中に使用する場合は光毒性の無い、ベルガプテンフリーのベルガモット精油を使いましょう。
▽ベルガモット精油(ベルガプテンフリー)
ルームスプレー
ベルガモットは紅茶のアールグレイの香り付けにも使われ、香料や香水にも人気があるため、ルームスプレーにもおすすめです。
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香水のレシピ
同じく、香水にもおすすめです。ナポレオンの時代は香水の主要な成分でした。実際にベルガモットを使った香水もありますが、香水は手作りするのも簡単なので、お好きな精油とブレンドして作ってみるのはいかがでしょうか?
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バスオイル|1日のリラックスタイムに!
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天然のベルガモット精油
薬効成分は、香りだけを再現した合成のアロマオイルには含まれていません。
薬効成分は「精油」や「エッセンシャルオイル」と表記された天然100%のエッセンスに含まれていて、メディカルアロマテラピーなどで薬効成分を求める場合、身体に塗ったり、天然成分にこだわる場合は、農薬や防腐剤などが含まれない、メディカルグレードの精油を使いましょう。
▽ベルガモット精油
▽ベルガモット精油(ベルガプテンフリー)
メディカルアロマテラピーのレシピに使える精油の選び方については、こちらの記事もどうぞ。
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