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光毒性(ひかりどくせい)とは?
光毒性と言うのは、文字通り、光に当たると毒性のある性質で、光感作(ひかりかんさ)とも言います。
読み方は、「ひかりどくせい」と読みます。
光毒性反応は圧搾法で得られる柑橘類の精油に含まれるフロクマリン類(ベルガプテン)などが一定量以上皮膚に沈着して、UVA(320~400mmの紫外線)に当たると、体質に関係なく、酸化ストレスで精油を塗った部位の組織が障害を受けて、強度の日焼け状態や黒い色素の沈着などが起こります。これはフロクマリン類が細胞のDNAと結合し、UV照射による光エネルギーを蓄積して放出する結果、DNAが障害を受けて細胞増殖が抑制される結果と言われています。
出典:抗菌アロマテラピーへの招待 井上重治、安部茂著
強度の日焼け状態や黒い色素の沈着=シミの原因になるということですね。
光毒性のある成分:フロクマリン
光毒性は精油そのものではなく、精油に含まれる沢山の芳香成分のうち、「フロクマリン」という成分に光毒性があります。
皮膚炎:皮膚への影響はどんなもの?
フロクマリンを含む精油は、塗布した後に直射日光に当たると、かゆみや赤み、そしてシミの原因になるといわれていて、この作用を光感作といいます。
フロクマリンを含む精油を塗布した後は、少なくとも5~6時間は直射日光(紫外線)に当たらないように注意が必要です。
お風呂にフロクマリンを含む精油を入れて沐浴した場合にも同じ様に注意が必要です。
また、フロクマリンは柑橘の果皮に含まれているので、朝食時にレモンの輪切りを白湯や紅茶に入れる場合は、レモンの果皮が唇に当たらないように注意が必要です。
フロクマリンを含む精油は?
光毒性のある主な柑橘精油は、
- ビターオレンジ
- グレープフルーツ
- ベルガモット
- レモン
などがあげられます。
注意点
- 同じ柑橘系でもネロリ(ビターオレンジの花)は、花から抽出される精油なので、フロクマリン類は含まれない。
- 光毒性の成分は熱に弱く、水蒸気蒸留法ではフロクマリンが抽出されない=光毒性がない
フロクマリンフリーとは?
ベルガモット精油は、最も強い光毒性を持つもののひとつですが、同時に、化粧品に用いられることも多いため、日中でも安全に使えるように、ベルガモットから光毒性のあるフロクマリンという成分を取除いた「ベルガモットFCF」(フロクマリンフリー)、「ベルガプテンフリー」という精油があります。
ベルガモットFCFには光毒性がないため、日中でも肌に使用してベルガモットの効果を得たい場合はベルガモットFCFを使えば安全です。
おすすめのフロクマリンフリー精油
▽ベルガモット
▽レモン
レモン フロクマリンフリー (ベルガプテンフリー)精油 50ml 生活の木 アロマオイル
▽グレープフルーツ
【限定特価】グレープフルーツ フロクマリンフリー 50ml (ベルガプテンフリー) 生活の木 エッセンシャルオイル
光毒性のある精油を使う時の注意点
- 日中出かける前や外出先では光毒性のある精油は使わない様にしましょう。
- 光毒性のある精油を使ったら、5~6時間は日光に当たらないようにしましょう。
- 光毒性のある精油のレシピは夜に使えば安心です。
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