ペスト(黒死病)にハーブやアロマが効果!?予防に使われたペストマスクとは?
感染症のペスト(黒死病)に使われたマスクとは?

図参照:wikipedia
ちょっと!怖いんですけど、、と言いたいこのマスク。
この鳥の様な仮面は、ペスト専門の医師が、17世紀に実際に身に着けていた防護マスク。
鼻の部分は長いくちばしの様な形で、くちばしの中には、感染予防のために、香水をつけたり、強い香りのハーブを詰めていたそうです。
くちばしの中に詰められていたハーブとは?

感染症予防のために詰められていたハーブは、
- アンバーグリス(龍涎香-りゅうぜんこう)・・・マッコウクジラの腸内に発生する結石
- バームミント
- ショウノウ(樟脳)・・・カンファー(*1)
- クローブ(丁子)
- アヘンチンキ・・・アヘンをエタノールに浸出させたもの。モルヒネが高い濃度で含まれる
- 没薬(もつやく)・・・ミルラ
- バラの花びら
- エゴノキ
(*1)カンファーが多く含まれる精油は、ラベンダーストエカス、セージ、ローズマリーカンファーなど。
精油の分析結果が分かる現代でも抗菌・殺菌力の強いことが分かっている、クローブなども入っていたようです。
カンファーはタンスの虫除けなどに使われる樟脳(しょうのう)のことで、精油ではセージやローズマリーカンファーなどにも含有されています。
昆虫忌避作用があり、防ノミ・ダニ効果があるので、ノミ・ダニが媒介しているとされていたペストを防ぐのにも効果があったと考えられます。
ペスト(黒死病)にハーブやアロマが効果!?商人を守った精油とは?

精油を扱う商人たちは伝染病にかからなかった
致死率が高く沢山の死者が出たペスト。
精油を扱う商人たちが伝染病にかからなかったことから精油の持つ殺菌作用が注目を集めました。
ペストにかからない窃盗団
ペストが広がる地域で、無情にも亡くなった方やペストに苦しむ方の財産を盗む4人の窃盗グループがいましたが、その窃盗グループが捕まった際、
「ペスト患者に近寄っても盗賊たちがなぜペストにかからないのか?」
という疑問に、その理由を教えたら放免するという条件で白状させたところ、
- セージ
- タイム
- ローズマリー
- ミント
- シナモン
- ナツメグ
- ガーリック
- ヘンルーダ
などの殺菌効果の高いハーブやスパイスを酢に漬け込んだものを、口に含んだり、全身に塗りつけていたそうです。
逮捕されたときにこの秘密を教えることで窃盗団は死刑を免れたとか。
他にも、人々はペスト対策として、スパイスやハーブを焚いて町を消毒し、ハーブで香水を作って身体を消毒したという記録も残っています。
まとめ

精油やハーブは薬ではないため、速効性はありませんが、優れた抗感染・抗ウイルス・抗菌作用がある精油やハーブを使って、大切な家族の健康を守る手段のひとつとして参考にしてみてください。
また、ここに掲載されている内容は、さまざまな文献などを参考に取りまとめた情報です。成分分析のされていないハーブや植物の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありませんので、あくまでも自己責任において使用をお願いいたします。
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