ヨーロッパなどで古くから料理に使われるローズマリーには、栽培された地域によって香りや成分の異なる3種類のケモタイプ種、ローズマリーシネオール、ローズマリーカンファー、ローズマリーベルベノンがあります。
そのうちローズシネオールは、酸化物類の1.8シネオールという成分を多く含有しているローズマリー精油です。
ケモタイプ精油とは 同じ種類の植物でも自然環境の違うところで育つた精油を成分分析してみると、その土地の自然環境に適合し、異なる結果が検出されます。植物の種類ではなく、この成分の結果によって種類分けをした精油をケモタイプ精油(化学種)と呼びます。
出典:健草医学舎
ローズマリーシネオールの主な薬効成分は
- 免疫促進
- 鎮咳・去痰
- 抗菌
- 強壮(強)
- 大脳活性
スッキリとした香りが頭をスッキリさせ、また成分にも大脳を活性化させる作用があるので、リフレッシュ効果や集中量アップ、記憶力アップ、抗うつ、認知症予防に効果が期待できます。
ローズマリーカンファーと併用することで、よりリフレッシュ効果があります。
禁忌は、信頼できる天然の精油であれば特にありません。
一般に雑貨屋さんで販売されているアロマオイルには、天然精油ではなく、合成香料が使われていることが多いので、「精油」や「エッセンシャルオイル」と表記のあるもの、農薬検査結果やロット番号などの成分分析表が付いている精油であれば更に信頼ができます。
メディカルアロマテラピーで使用できる精油の選び方についてはこちらの記事もどうぞ。
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この記事では、
- ローズマリーシネオール精油の効果効能や詳しい成分分析
- ローズマリーシネオール精油を使ったおすすめブレンドレシピ
などを紹介します。
それでは早速詳しく見ていきましょう。
ローズマリーシネオール精油(アロマ)の効果効能とは?
植物の特徴
ローズマリーは多年性の常緑低木で、草丈は80~180cmほどになります。地中海地方の原産ですが、とても強い植物で、世界中で栽培されています。ハーブの中でも芳香の強い種類で、スッキリとした爽快な香りのハーブです。
精油名 | ローズマリーシネオール |
学名 | Rosemarinus officinalis CT2(Cineole) |
科名 | シソ科 |
蒸留部位 | 花と茎葉 |
主な産地 | モロッコ |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
ローズマリーシネオール精油の効果効能
薬効成分の含有量
45% 酸化物 | 45% 1.8シネオール ・免疫刺激 ・免疫促進 ・鎮咳(咳を鎮める) ・去痰(痰を出しやすくする) ・抗菌 ・抗炎症 |
35% モノテルペン炭化水素 | 10% α-ピネン 10% β-ピネン ・強壮(強) ・コーチゾン様(抗アレルギー) ・大脳活性 ・抗痙攣 ・去痰 ・抗菌 |
10% ケトン | 10% カンファー ・筋肉弛緩 ・殺虫 ・昆虫忌避 |
成分まとめ
- 1.8シネオール
免疫促進、咳を鎮める、痰を出しやすくする、抗菌・抗炎症など、呼吸器系の不調に効果があります。
→ユーカリラディアータに約70%ほど含まれるので、免疫促進効果を狙うレシピにはユーカリラディアータなど他の精油を使う。 - α/βピネン
強い強壮作用、疲労回復、大脳活性作用などがあり、ローズマリーカンファーを併用すると相乗効果がある。
また、血液の循環を促進する作用もあり、筋肉疲労やリマウチ、神経痛の症状の緩和、冷え性などにも有効です。 - カンファー
カンファーは樟脳(しょうのう)。筋肉弛緩、殺虫、昆虫忌避。
昆虫忌避作用はローズマリーカンファーの方が上。
ローズマリーシネオール精油を使ったアロマブレンドレシピ
精油はとても分子量が小さく、経皮吸収で皮膚から血管を通り、身体の中に成分が取り込まれます。この精油の特徴を活かしたメディカルアロマテラピーのレシピを紹介します。
白髪・育毛対策レシピ
ローズマリーシネオールの細胞強壮作用や、女性ホルモンと似た働きをする精油などをブレンドしたレシピ。
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抗うつアロマレシピ
ローズマリーカンファーの脳内血流を良くする作用を使ったブレンドレシピです。
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メディカルグレードのローズマリーシネオール精油
この記事で説明した薬効は、香りだけを再現した合成のアロマオイルには含まれていません。
薬効成分は100%天然の精油(エッセンシャルオイル)に含まれていて、身体に塗る以上は農薬や防腐剤などが含まれない、メディカルグレードの精油を使う必要があります。
▽メディカルグレードのローズマリーシネオール精油
おすすめは、日本でも厚生省指定の機関で成分分析をしている、上記で紹介したPRANAROM社の精油ですが、メディカルアロマテラピーのレシピに使える精油の選び方については、こちらの記事もどうぞ。
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